4.梅干し・漬物編
添加物を大量に使う食品の代表格の1つが漬け物です。
日本人の食生活に欠かせない漬け物ですが、2〜30年ほど前から塩分の過剰摂取の原因として槍玉にあがるようになりました。
その頃から漬け物の加工現場に転換期が訪れ、それまでは塩とせいぜい着色のためのシソやウコンぐらいでつくられていた漬け物が減塩や美味しそうに見える鮮やかな色付けを目的とした「添加物たっぷりのプール」で作られるようになったのです。
通常梅干しには梅の重量の10%〜15%の塩を使います。塩は味付けの為だけでなく、保存(防カビ)、色落ち防止、それから食感を保つという役割もあります。
低塩で塩を減らすには、この役割を他の何かで補う技術が必要になってきます。
すなわち、味付けは「化学調味料」、保存は「ソルビン酸」、色落ち防止には「酸化防止剤」、酸味は「酸味料」で補うのです。
しかし、これではまだ「しょっぱさ」が従来品とほとんど変わりません。そこで「甘草」「ステビア」「サッカリン」などの甘味料を加えてしょっぱさを抑えます。食べる人の舌を「塩分が半減した。」と錯覚させるのです。
これで添加物たっぷりの「低塩梅干し」の完成です。
一度スーパーなどで売られている「漬物」をひっくり返して原材料表示を見てみてください。
「アルコール」「調味料(アミノ酸等)」「pH調整剤」「ステビア」「サッカリン」「ソルビン酸」「着色料」・・・・びっくりするほど大量の添加物が使用されていることに気付くはずです。
「低塩」だから健康に良いと思って買っているのにその実、身体に悪い添加物を大量に何種類も摂取しているのです。。。
家で食べる漬物ぐらい、一夜漬け、浅漬けで良いから自分で作ってみるのはどうでしょうか。
自分で作るといっても「浅漬けの素」を使うという事ではありません。あれは添加物を大量に溶かしこんで作られているので市販品を買うのと同じことになってしまいます。
浅漬けに必要なものはせいぜい良い天然塩と細切り昆布程度です。やってみれば案外簡単に出来るものです。
*参考・出典文献:『食品の裏側』 安部司著 東洋経済新報社
☆簡単!浅漬けレシピ☆
「色々野菜の浅漬け」(約4人前)
*材料* 白菜・・・2枚程度
大根・・・3センチ位
大根の葉や皮・・・適宜
昆布・・・10センチぐらい
天然塩・・・小さじ2分の1程度
その他お好みで柚の皮や一味唐辛子など少々。
*作り方*
①白菜などの野菜類を食べやすいサイズ(短冊切り、1センチ程度)に細かく切り、ボールに入れる。
大根の葉や皮は他の野菜よりもやや硬めなのでもう少し細かく刻む。
②そこに塩を振り、まんべんなく混ぜたら2〜30分放置する。
すると野菜から水分が出てきて全体的にしっとりするので、軽く絞って水気を切る。
③そこへ昆布をキッチンバサミで細め(5ミリ程度)に刻み、お好みで柚子の皮や一味唐辛子を少々入れさっくり混ぜる。
④③をジップロックや浅漬け専用の容器に入れ、冷蔵庫で一晩置けば出来上がりです!